矯正治療中に引っ越す場合はどうすればいい?転院の流れや注意点を解説
2025/08/20

こんにちは、港区(三田・赤羽橋)の矯正歯科専門医院、矯正歯科クリニック三田赤羽橋です。
歯の矯正治療は、多くの場合、短くても1年以上はかかります。
そのため、転勤や進学、結婚などにより、治療中に引っ越しが決まることもめずらしくありません。
そうした事態に直面した場合、多くの方が「引っ越し後はどこに通院すればいいんだろう」「別の歯科医院に通う場合、治療費はどうなるんだろう」といった不安や疑問を抱えるかと思います。
今回は、矯正治療中に引っ越しする際の転院の流れや必要な手続き、費用などについて解説します。
矯正中に引っ越しが決まったらまずやること
主治医に相談をする

引っ越しが決まった際に最初にやるべきことは、「主治医に相談をする」ことです。
やむを得ず転院の必要が生じた場合は、できるだけ早い段階で診療を受けている歯科医院へ相談しましょう。
例えば、治療が終盤に差し掛かっている場合には、交通費がかかったとしても現在の歯科医院でそのまま治療を継続したほうが、追加費用がかからず一貫した治療を継続して受けられるため、メリットが大きいという場合もあります。
相談次第では、たとえ遠方に引っ越す場合でも、通院頻度を減らして治療を続けることが可能かもしれません。
計画を練り直す時間を作るためにも、できるだけ早めに相談するようにしましょう。
転院するかどうかを検討する
歯科医院に相談した結果をもとに、転院して新たな歯科医院で治療を受けるのか、新しい住所から現在の歯科医院に通い続けるのかを検討しましょう。
一般的に矯正治療の通院頻度は1~3か月に1回程度です。新しい居住地からの距離と交通費などのコストを考えたうえで、どの選択が適しているのかを判断するようにしましょう。
もしマウスピース矯正をしている場合は、オンライン診療を活用することで通院頻度を減らし、これまでの歯科医院でそのまま治療を受けられる可能性もあります。
転院先を選ぶ
転院をすると決めた場合には、転院先を探しましょう。
具体的にどの歯科医院を選ぶかは、今使用している矯正装置や治療方針などによっても異なります。
そのため、現在通っている歯科医院でまずは相談してみるといいでしょう。
転院先への引き継ぎ

転院先が決まったら、現在の歯科医院から新しい歯科医院に治療に関する情報を引き継ぐための資料の準備を行います。
頭部X線規格写真(セファログラム)、パノラマX線写真などのレントゲン画像、顔面写真・口腔内写真、上下歯列の石膏模型もしくはデジタルデータ、契約内容、治療内容、治療費の明細などがあると、転院先でスムーズに治療が再開できます。
転院先の選び方
使用している矯正装置に対応している歯科医院を選ぶ
転院する際には、検討先の歯科医院が現在使用中の矯正装置に対応しているかどうかを確認するようにしましょう。
ワイヤー矯正のみに対応している、マウスピース矯正のみに対応しているなど、互換性がない場合は新しい装置に変更せざるを得ないこともあります。
主治医に紹介してもらう
転院先を主治医に紹介してもらうことも、歯科医院選びの方法の一つです。
つながりのある歯科医院に転院することで、装置の互換性などに関して心配する必要がなくなり、治療情報の引継ぎもスムーズに進みやすいというメリットがあります。
受け入れ体制が整っている歯科医院を選ぶ
歯科医院のホームページや口コミを参考に、転院受け入れ体制が整っている歯科医院を選ぶと、スムーズに転院が進められます。
転院について問い合わせをした際の回答の詳細さや丁寧さも、判断基準に含めるといいでしょう。
矯正治療中の転院の注意点
費用が追加でかかる

矯正治療中の転院は、転院後の歯科医院で新たに検査を行う必要があるため、初診料やレントゲン写真の撮影費用が発生する場合があります。さらに、使用する矯正装置が異なる場合は、装置を作り直す費用もかかる可能性があります。
また、これまで通っていた歯科医院に対し、矯正治療費の全額をすでに支払っているという方も多いかと思います。
その場合の返金対応は歯科医院によって異なりますが、まずは契約書を確認しましょう。
日本臨床矯正歯科医会では、治療のステップごとに、全歯の整列であれば60~70%程度、犬歯の移動であれば40~60%程度、前歯の空隙閉鎖であれば30~40%程度、仕上げであれば20~30%程度、保定であれば0~5%程度と返金額の目安を定めています。
ただし、紹介状や転院資料、継続治療依頼書の作成には別途費用がかかります。
診療方針が異なる

歯科医院によって診療方針には違いがあるため、転院先での治療計画に若干の違いが生じるかもしれません。
どのような違いがあるのかを理解し、転院先の歯科医師としっかりと相談しながら、治療を進めることが大切です。
治療期間が延びる

治療計画の変更により、当初の計画よりも治療が長引く可能性があります。
例えば、転院後に治療方針が変更となり、新たな矯正装置を使用する場合などは治療期間が変わる可能性が高いです。
これにより定期検診代や調整費用が増える可能性もあるため、事前にしっかりと確認しておくことが大切です。
海外に留学や引っ越しをする場合
海外への留学や転居を予定している場合には、その期間によって対応方法が異なります。
一般的に、数カ月程度の短い留学やホームステイなどであれば、転院はせずに現在使用中の矯正装置や保定装置を装着したまま海外生活を送ることが多いでしょう。
1年以上の長期間の場合には、いったん矯正治療を中断し帰国後に再開する方法や、海外の歯科医院に治療を引き継ぐ方法などがあります。
海外で矯正治療を受ける場合には、治療方法が日本とは異なる可能性があることや治療費の違い、言語の壁なども視野に入れておくことが大切です。
また、マウスピース矯正の場合には、状況次第ではオンライン診療で矯正治療を継続できる可能性もあります。
まとめ

矯正治療中に引っ越しや海外留学が決まった場合、スムーズな治療継続のために行うべきことは多くありますが、まずは主治医に相談するようにしましょう。
治療方針の異なる転院先で生じる費用や治療期間の延長といったリスクも理解したうえで、必要な情報を収集し準備を整えることで、新たな場所でも矯正治療をスムーズに続けやすくなります。
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