狭窄歯列弓とは?原因や放置するリスク、治療法を解説

      2025/07/20

港区(三田・赤羽橋)の矯正歯科専門医院、矯正歯科クリニック三田赤羽橋で狭窄歯列弓についての解説

こんにちは、港区(三田・赤羽橋)の矯正歯科専門医院、矯正歯科クリニック三田赤羽橋です。

歯列弓とは、歯並びを上から見た際に確認ができるアーチ状のラインのことです。
健康的な状態はU字型ですが、狭窄歯列弓(きょうさくしれつきゅう)と呼ばれる幅が狭い状態になると、歯がきちんと並びきらないために、さまざまな問題を引き起こすリスクがあります。
今回は、狭窄歯列弓の原因やリスク、治療法について解説します。

 

狭窄歯列弓とは

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狭窄歯列弓とは、歯列弓が通常よりも狭くなり、V字型に変形してしまった状態のことです。
U字型の歯列弓は、歯が均等に並ぶためのスペースがありますが、狭窄歯列弓では前歯部分が狭まり、歯が内側に向かって倒れ込みやすくなります。
そのため、歯列のバランスが崩れ、歯全体の機能が低下する恐れがあります。

 

狭窄歯列弓の原因

あごの大きさ

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両親のどちらかの上顎が小さかったり、あごと歯のサイズが合っていなかったりする場合、その特徴が子どもに受け継がれることで狭窄歯列弓になる可能性があります。
また、このような遺伝的要因に加え、生活環境や食生活もあごの大きさとその発育に影響を与えます。

 

口周りの癖

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日頃の口周りの癖も狭窄歯列弓を引き起こす原因の一つです。
特に、指しゃぶりは長時間指を吸うことで、口腔内の筋肉が奥歯を内側に押し込む圧力を生みます。
それにより、奥歯間のスペースが狭まり、前歯は内側に倒れ、V字型の歯列が形成されやすくなります。
また、口呼吸の習慣があると、舌が上顎に触れにくくなり、顔の筋肉がより内側に圧迫されるために歯を内側に倒れ込ませることがあります。

 

乳歯の早期喪失

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虫歯や事故によって早期に乳歯を失ってしまった場合、隣の歯がそのスペースを埋めようと移動してきます。
その結果、すべての歯が並ぶために必要なスペースが不足し、狭窄歯列弓になることがあります。

 

食生活の影響

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やわらかい食材ばかりを使用しているなど、咀嚼する必要のない食事が多いことも、あごの発育不足により歯が並ぶためのスペースが狭くなってしまい、狭窄歯列弓の原因になります。
特に成長期の子どもにおいては、硬めの食材を意識的に食事に取り入れ、よくかんで食べることであごの発育を正常に促すことが重要です。

 

狭窄歯列弓を放置するリスク

歯並びやかみ合わせが悪化する
狭窄歯列弓がある場合、歯が並ぶスペースが足りないためにかみ合わせや歯並びの不正(不正咬合)が起こりやすくなります。
また、かむ際に上下の歯が均等に接触しないことにより、かみ合わせが不安定になるリスクもあります。

低位舌になる
会話や食事をしていないときの舌は、前歯に触れないように上顎に接触した状態で保たれているのが正常な状態です。
しかし、狭窄歯列弓では舌が正しい位置を維持できずに下がってしまい、「低位舌」と呼ばれる状態になりやすくなります。
低位舌は口腔内が乾燥しやすく、口呼吸になりがちなために、不正咬合を誘発します。
また、顔やあごの発育に悪影響を及ぼすこともあります。

褥瘡性潰瘍ができやすくなる
狭窄歯列弓によって歯に舌や粘膜が当たりやすい状態になると、褥瘡性潰瘍のリスクが高まります。
これは、粘膜に物理的な衝撃が慢性的に加わることなどで生じる潰瘍です。
合わない入れ歯や尖った歯など、ほかに原因があればその刺激を取り除くことで改善しますが、狭窄歯列弓の場合は歯が当たることが原因のため、歯列矯正が必要となります。

 

狭窄歯列弓の治療法

ワイヤー矯正

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ワイヤー矯正は、狭窄歯列弓をはじめとした、さまざまな種類の歯列矯正に対応できる治療法です。
症例に応じた細かな調整が可能であること、装置の自己管理の手間が少ないこと、装置の耐久性が高いことなどのメリットがあります。
一方で、虫歯や歯周病のリスクが高くなること、装置が目立つことなどがデメリットです。
治療期間は症状の程度によって異なりますが、2、3年かかることが多く、治療費は80万円から120万円ほどが目安です。

 

床矯正

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歯列弓の横幅を広げるために、床矯正が選ばれる場合もあります。
床矯正の大きなメリットは、取り外しが可能である点です。食事や歯磨きの際に取り外すことができ、虫歯のリスクが軽減されます。
また、通常の矯正治療よりも痛みが少ないケースが多く、子どもにも適しています。
ただし、日常的に決められた時間を守ってしっかりと装着しないと変化が得られません。
装置は主に子どものあごの発育期に使用されることが多く、12歳くらいまでを対象としています。

 

外科的矯正

成人の方の場合、骨の成長が終わっているために、矯正治療だけでは狭窄歯列弓の治療が難しい場合があります。
そのためこのようなケースでは、あごの骨の一部を切開し、骨の形を整えることで歯列を改善する外科的手法を用いた矯正治療が必要となります。
大掛かりな手術になることが多いため、患者さんの健康状態や歯の状況をしっかりと確認したうえで進められます。

 

スプリント療法

スプリント療法は、顎関節症を伴う狭窄歯列弓に対して行われる治療です。
マウスピース状の装置を歯に装着し、顎関節や周辺筋肉の負担を減らすことで、症状の緩和を目指します。
スプリント療法は、一般的にはほかの矯正治療と組み合わせて行われることが多く、全体的な歯列のバランスを整えるための補助として用いられます。

 

口周りのトレーニング

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口周りの筋力の向上を目的としたトレーニングは、特に幼少期や成長期の子どもの狭窄歯列弓の改善に役立ちます。
口腔筋機能療法(MFT)と呼ばれるトレーニングは、口やあご、舌の筋力を鍛えることで歯列の安定化を促進します。
また、舌の筋力アップや鼻呼吸ができるようにするためのトレーニングもあります。
口腔筋機能療法(MFT)により正しい舌の位置や呼吸法を学ぶことで、狭窄歯列弓のリスクを減少させることができます。

 

まとめ

狭窄歯列弓は、あごや歯列の発育に影響を与え、不正咬合や口腔機能の問題を引き起こす可能性があるため、早期発見・対応が求められます。
狭窄歯列弓に対処するための治療法はさまざまですが、自分の状態に合わせた方法を選び、必要に応じて生活習慣の改善や口周りのトレーニングなども行いながら治療を進めることで早期改善が見込めます。

 



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